歯周病と口内炎を予防するオーラルケアを

病気は口から始まることが多いため、看護師が患者のオーラルケアを徹底することは、病気の予防や進行の抑制につながります。子どものころは虫歯の発症率が高いですが、成人すると今後は歯周病菌が増加することで、歯周病のリスクが大きくなるのです。成人後に歯を失う最大要因は歯周病であり、虫歯や事故による破折などを超えています。
歯周病は歯ぐきから始まり、少しずつ歯槽骨と呼ばれる骨まで侵食していきます。歯ぐきに異変が生じた時点で、正しいブラッシングを実践すれば、歯槽骨を守ることができるでしょう。歯周病は初期の段階での発見が難しいですが、口内がベタつく、口臭が強くなったなどの自覚症状があるなら、口腔内で問題が起こっている可能性大です。

口内炎もよくある口腔疾患で、疲労やストレスが関係していることがわかっています。不規則な生活により免疫力が低下すると発生リスクが高まるので、看護師が患者に正しい生活習慣を指導することが大切です。処置が遅れると口内炎が大きくなってしまい、食事をするときにしみるようになります。食事をとることが難しくなるケースもあるため、早めに免疫の向上やビタミンB2の補給などを軸にして対策しなければいけません。
また、患者が喉に痛みを感じて風邪だと思っていたら、喉に口内炎ができていたというケースもあります。口内炎は、口腔環境が悪化していると重症化しやすいので、うがいや歯磨きなどのオーラルケアをしっかりとすることが重要です。